方丈記

最近朝日新聞に方丈記に描かれた主な災害についての記事がありました。 この記事では、まさに災害文学ではないかと書かれていました。 安元の大火、治定野の辻風、養和の飢饉、元暦の大地震、それと人災としての福原遷都。 その中でも地震の被害は尋常ではな…

蜘蛛の糸

たまに、蜘蛛の糸を読みたくなります。 とても短い文章ですが、とてつもなく大きな世界を感じます。 文章に完璧というのがあるのであれば、このような文章ではないかと私は思います。 今回は、時間。 お釈迦様が蓮池のふちをぶらぶら御歩きになっている朝か…

落ちこぼれてエレベスト

野口健さんの本です。 娘の学校のセミナーで彼の講演を聴いて依頼面白い人だなーと思ってます、飄々としていながらとても強い。この人は、外交官の父親の影響が大きいですね。 その父親が勉強の出来ない息子に対して笑いながら言ったという言葉。 一流会社の…

商いの心くばり

イトーヨカドーの伊藤雅俊さんの本です。やはり創業者は、違いますね。商いに気持ちがこもっている。 苦しいからといって重荷をおろしてしまうのではなく、そのまま背負っていくという考え方が大事だ この言葉は、胸に響きますね。 商売は苦しいのが当たり前…

本田宗一郎夢を力に―私の履歴書

本田宗一郎夢を力にを読み返しました。 この本は本田さんが56歳のときに連載した「私の履歴書」が載っています。 本田さんの文章を読んでいると何だか夏目漱石の坊ちゃんを読んでいるよな感覚になります。 破天荒でまっすぐ、とても心地よい。 今回、読んで…

働かないアリに意義がある

こいうタイトルに弱いんですよね。 著者の長谷川英祐さんは、進化生物学者ですが人間社会に例えながら研究成果を優しく書かれています。 面白かったのは、反応閾値というのがあって物事に対する反応の個体差があることが 長期的な存在可能性を高くするという…

犀の角たち

犀の角たちを読みました。 きっかけは、著者の佐々木閑さんの日々是修行 -現代人のための仏教100話-を読み返すと 釈迦も数学者も真理の探究するという点では同じ世界の人であると書いてあるのが気になって、この本に辿り着きました。この本で脳作用の解明に…

ぼくには数字が風景に見える

『ぼくには数字が風景に見える』を読みました。 いつものように本屋でぶらぶらしていたら、このタイトルが不思議だったので何となく手にとってぱらっとめくってみると 数字には個性があって、11は人なつこく、5は騒々しい、4は内気で物静かだ。 堂々とした数…

日々是修行

何度も読み返してしまう本の中に佐々木閑さんの『日々是修行』があります。不思議なもので読むたびに心に引っ掛かるところが違います。今回は 『お釈迦様は、合理的に思考することによりものに動じない心を目指す』 というところが残りました。合理的に思考…

思うところあって

思うところあってファイナンシャルプランナー3級の資格取りました。受験会場では、私みたいなおじさんはあまりいなくて 今の若者はしっかり先のことを考えているなーと感心してしまいました。一番簡単そうなテキストを買って、久しぶりに勉強しましたが、脳…

現代語訳 学問のすすめ

斉藤孝さんの『現代語訳 学問のすすめ』を読みました。その中で福澤諭吉は、 学問を身につけることによって個人的に独立し、家も独立し、国家も独立することができる と言っています。私はこの『独立』という言葉が、どうも気になってなりません。 独立の気…

カメラは知的な遊びなのだ

ぶらりと寄ったいつもの本屋さんで田中長徳さんの 『カメラは詩的な遊びなのだ』に目が留まり、つい買ってしまいました。 PENで撮った写真がいいですね、ヘルシンキをぶらりと散歩したような気になりました。最近は、スカイツリーの成長を撮っているとのこと…

秘密

3連休最後の日に秘密を読みました。 最高に面白かったですね、ずっと昔に広末涼子さんのDVDも観て感動しましたが、この作品本当に好きです。読みながら何度も唸ってしまいました。 バス事故で二人とも失ってしまったら発狂するに違いないと言い切る想い。妻…

クライマーズ・ハイ

お気に入りの映画、クライマーズ・ハイを読みました。 大抵、映画か本かどちらかが残念ということが多いのですがこの作品は両方Goodですね。 先に映画を観ていたので、役者の顔が浮かんできました。1985年、私が社会人になった年です、あれから25年が…

ツキの正体

この本は、雀鬼の異名をとる桜井章一さんがツキについて書かれたものです。この中で印象深かったのは、20年間無敗の伝説をもつ方が悪い内容で勝つよりは よい内容で負けるということで問題なのは内容でありプロセスであると語っていることです。 結局まっ…

上機嫌のすすめ

書道家の武田双雲さんの本です。 『一瞬一瞬を大切にしていてその瞬間を愉しむ』 上機嫌力を意識的にアップしていくことが大事と語っています。 書家という環境もあると思いますが、充実した生き方ですね。忘れていたものを気づかせてもらったような気がしま…

毒舌仏教入門

『毒舌仏教入門』を読みました。 今東光さんって破天荒な人だったんですね。 読んでいると、ご本人の戸津説法を聞いている気がして楽しく読ませてもらいました。 善悪は一つで、苦楽も一つ、幸不幸も一つという相反することが一体であるという『一乗相即』と…

ダーウィンの夢

ダーウィンの夢を読みました。 ピカイアというナメクジみたいな生きものが偶発的に生き延びたのが、ヒトの祖先とおぼしきものだったそうです。手塚治虫さんのマンガでナメクジが知能を持って地球を支配しき栄華を極め、やがて滅んでいくというのがあったよう…

ブッダの教え

時間つぶしで何気なく寄った東京駅地下の本屋さんで出合ったアルボムッレ・スマナサーラさんのブッダの教えを読みました。ブッダの教えを易しく書いてあり読みやすくてお勧めです。生きがいを無理に求めることなく、ただ生きていけば良いと語っており、無常…

1Q84 BOOK3を読み返しながら2

1Q84 BOOK3を読み返しました。 やはり小説のまとめ方は難しいですね。 どうにか辻褄を合わせなければならないし、ハッピーエンドにもしたい。気になったのは牛河。不気味ですが、今の世の中こんな人が増えているような気がします。先が見えない、無い。天吾…

1Q84 BOOK3を読み返しながら

1Q84 BOOK3を読み返しています。どうしても気になるのが、天吾のお父さんと思えるエヌエイチケーの集金人です。彼は、何故現れるのか?何故ドアを叩きつづけるのか? 『人は受け取ったものの代価を支払わなくてはならない』とは?それは、自分の望まないもの…

1Q84 BOOK3

1Q84 BOOK 3作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/04/16メディア: ハードカバー購入: 70人 クリック: 2,125回この商品を含むブログ (644件) を見る発売日に品川で新幹線に乗り込む前に買って読みました。 読み終えたあと、時間をかけて自分の…

成功のコンセプト

成功のコンセプト (幻冬舎文庫)作者: 三木谷浩史出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2009/12/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 50回この商品を含むブログ (22件) を見る楽天の三木谷さんの書かれた本です。 この本の中で三木谷さんは『10年後の世界は、ま…

OUT

桐野夏生さんのOUTを読みました。 読み進むにつれ、その感覚の異様さにどんどん引き込まれてしまいます。特に主人公の雅子の壊れ方が、少し普通に感じてしまうのは、世の中が病んでいる証拠かもしれません。また、それぞれの主婦たちの環境に共通しているの…

1Q84

1Q84を読みました。 何から書こうか・・・少し迷います。まず、『青豆、引き金を引くな!』ということ。 高速道路の非常階段から降りたときから世界が切り替わってしました・・という展開ですが、そういう意味では現実の世界も常に何かを選択することによっ…

TVピープル

TVピープル (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1993/05/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 19回この商品を含むブログ (95件) を見る昨日、ハワイで村上春樹さんの本を読んだと書きました。 それが、『TVピープル』です。 以前…

日々是修行

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)作者: 佐々木閑出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/05/09メディア: 新書購入: 14人 クリック: 49回この商品を含むブログ (27件) を見る佐々木閑さんの日々是修行を読みました。 この本は、朝日新聞に掲…